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2011年8月22日 (月)

また、森へ

一雨二雨来て、グッと気温が下がったが、これでいよいよ秋と考えるのはまだ早計なのだろう。さて、報告がまた1週間遅れになってしまったが、先々週もずっと、涼しい森にいた。その期間、テレビのニュースで東京・横浜は猛暑だったことを知ったが、たまたま脱出した結果になってラッキーだった。でも、その涼しさからたった1週間で舞い戻って来て、いまはまた横浜。前回書いたように、先週・今週は病院通いがあるので仕方がない。
あちらでは、幸いなことに天候には恵まれて、ズッと晴天続きだったが、なんの因果か往き帰りの道で今回も、ゲリラ雷雨とやらに見舞われた。特に、ちょうど2週間前の夕方、往路(下り)甲府盆地へ入ったとたんに襲って来たソレは凄かった。笹子トンネルに入るころから、どうも山の向うの雲行きが怪しいとは思っていたが、抜けたとたんに、フロントグラスを叩きつけるような大粒の雨と稲妻で、ワイパーを最速にしても前方がほとんど見えないほど。這這の体で境川PAに逃げ込んだら、同じような避難車が沢山いた。

頭上は真っ黒な雲に覆われ、ひっきりなしにピカピカ、ゴロゴロ、ドッカーンと、直ぐ近くに落ちたような雷鳴が轟くのだが、彼方の八ヶ岳方面を見遥かすと明るい夕焼け空。この分なら間もなく上がるかもと、30分で痺れを切らして見切り発車したら、何度かの束の間の小止みはあったものの、韮崎辺りまではしつっこく、驟雨が後を追いかけてきた。が、流石に、141号線に下りたころは嘘のように空は晴れあがり、路面も濡れていなかった。一体さっきは何だったのかと思ってしまったが、これがゲリラ雷雨たる所以なのだろう。
山荘に着いたら、お湿り程度はあったらしいが大雨の痕跡はなし。前回までと違って寒いというほどのことはなく、まだ薄暮だったこともあり、荷物下ろしも気分よくはかどり、やっと夏休みにやって来たという心境になった。そろそろお盆休みということか、近所のお宅も見えていて、どこからか幼児の声やワンちゃんの啼き声も聞こえていた。そうそう、森のゲートを入ってすぐ、道路の真ん中に立ってこちらを見ている大鹿に遭遇したが、クラクションなどを鳴らしてビックリさせては可哀そうだから車を止めて様子を見ていたら、しばらくして悠々と茂みの中に立ち去って行った。

今回は、着いた翌日には長女母子、さらにその翌日には長男もやってきて、山荘は一気に賑やかになった。どうせなら子供全員一緒にと、次男にも声を掛けていたのだが、仕事の関係でどうしても都合がつかなかったようだ。それにしても、これだけ人数がまとまったのは久し振りのことで、何かといつもとは勝手が違い、受け入れ準備一つにも、役立たずの自分はただマゴマゴするだけ。その点家内は万端抜かりなく、というよりも、そんなに気を遣っていたら神経が休まらないだろうと思うほどにクルクル立ち回っていた。
娘たちは新宿駅―清里間の直行バスに乗って来たのだが、渋滞で1時間ほど遅延しているという連絡が入ったら、家内は心配して何度もメールで状況を確かめ、2人分の荷物も重いだろうからと、とうとう下車地点の清里高原ホテルまで車で迎えに行った。我が山荘までは歩いても10分ほどのところなのだが...。1時間遅れた分を計算に入れて迎えに出たのだけれども、それからさらに30分も遅延したようで、留守番のこちらも、どうしたことかと気を揉んでしまった。バスは、なぜかまず小淵沢まで行き、それからアチコチのホテルに立ち寄りながら来て、ここがほぼ最後になってしまったらしい。

普段の山荘暮らしと異なって、5歳の孫娘が来ると、家の中は賑やかにかつ忙しくなる。娘たちも久し振りだし、途中車内のエピソードなどもあるので、話題はそれに輪がかかり、ヤレ喉が渇いたろう、お腹が空いたろうと言いながら世話をしているうちに、いつの間にか夕方。小さな子もいることだし、それぞれの好みに合わせたメニューで夕飯を用意するのもたいへんと思い、どこかで外食しようかと提案したら、珍しく全員スンナリと意見が一致して、あとはどこでしようかとうことに。
こういうときは子供の意見を尊重するに限ると、何を食べたいか孫娘に聞くと、意外なことに日本蕎麦がいいという。3歳で来たときに、一度藤乃家へ連れて行ったら、あの店の何の変哲もないザル蕎麦がいたくお気に召したらしい。それなら手っ取り早いと全員で車を走らせたが、ムッシュは、出掛ける前にご飯を済ませているので、ちょっとの間、駐車場に停めた車の中でお留守番をしてもらった。

前回来たときには、彼女はまだ一人前などはとても平らげられなかったが、今回は自ら大盛りを注文してぺロリ、蕎麦湯まで楽しんだ。言い草が振るっていて、“ここはツユの味がいいネエ”だと。好みが渋い!このくらいの年輩の子は、ケーキだハンバーグだカレーだスパゲティーだと、好きな食べ物の相場はきまっているのだが、この子は、白いご飯と、海苔に豆腐に納豆、モズクにワカメに昆布、ナメコにシイタケにモロヘイヤ、そして味噌汁が大好物...と来ている。いわゆるお子チャマ・メニューではないので、面食らうやら、手がかからなくて助かるやら...。
これは偏食というものでもないだろうが、でも、小学校へ通うようになって、給食のときなどに他の子が食べているものが食べられないと困るから、何とかいまのうちにもっと好みの幅を広げられないものかと母親や祖母たちは心配している。けれども、なあに、子供なんて、本当にお腹が空いたり、自分の好きなものが周りと違うことに気がつくようになったりすれば、そんなものは自然に変わるさと、自分は楽観している。

その孫が、馬さんや牛さんを見たーい、メリーゴーラウンドに乗りたーい、ソフトクリームも食べたーい...というので、家内は翌日つまり3日目は、もっぱら清里観光案内係で、午前中はポニー牧場や萌木の村へ行ったかと思えば午後は清泉寮へ。その間に今度は長男が、やはりバスで到着。高原ホテルからは歩いてくると本人が言っていたのだから放っておけばいいのだが、家内はやはり自分が迎えに行くと言って車を出そうとする...ので、ならば自分が...と申し出たが、さまざまな理由により却下。
その晩は、近来にない大人数での夕食で、娘も手伝うと言って台所に立った。が、見ていてどうも、かえって家内には勝手がちがってやりにくそう。それかあらぬか、みんなが順番にバスを使ううちに、疲れてリビングのソファーの上に倒れて眠り込んでしまった。ふだんは2人に1匹で、夜の8時を過ぎると翌朝の8時まではすっかり静かになっているこの山荘も、その晩は兄妹間で遅くまで話が弾み、翌朝は未明から元気な孫の声で目が覚め、ムッシュを含めて自分たちはいささか睡眠不足気味。

4日目は娘の亭主が車で妻子を迎えに来た。次男と同業のいそがしい仕事に何とか都合をつけて時間をつくったらしいが、ご苦労なことだ。娘も免許証は持っているのだから、自分で運転して来るようにすればいいのにと亭主も親も言っているのだが、なぜか言うことを聞かない。マ、そのうち必要に迫られて、誰に言われなくとも運転し出すと思っているけれども...。迎えの車が到着したその日の午後は賑やかさも最高潮に。渋滞のハイタイムに捲き込まれないように娘夫婦が頃合いを見て帰りの車を出そうとすると、孫が、もっと泊って行くとベソをかいて、テンヤワンヤ。ムッシュも、お昼寝どころではなかった。
で、長男だけが残ったが、最近は写真撮影に凝っているとかいうことなので、近所の好スポットを案内してやろうと思い、軽い気持ちでサンダルを突っ掛けて屋外に出た。森の中の木漏れ日などもきれいだが、やはりこの辺に来たらオブジェクトは八ヶ岳や富士山や南アルプスや秩父連峰などの山々だろうと、美し森交差点付近まで出てみた。が、生憎と夏雲が湧き立って、東方の金峰・瑞牆連山くらいしか見えない。で、もうチョッと高いところに登ればもっとよく見えるのでは...と、美し森頂上を目指した。

美し森とファームショップ自分のところの標高が1400メートルだから1540メートルの美し森ぐらいは訳もなかろうと思っていたら、これがどうしてどうして。昔と違って登山道が全面的に枕木で整備されていたから良かったようなものの、けっこう足腰に来て、爪先が痛くなり、サンダル履きで来たことを後悔させられた。途中まではともかく、展望台のある頂上まで登ったのは初めてだったが、雲がなかったらさぞかしという中々の絶景で、長男と2人、ソフトクリームで喉の渇きを癒しながら、しばしその眺めを楽しんだ。
よりスケールの大きな天空からの一望を求めようと思うならば、冬季に、もう少し上の、キッツメドウス・スキー場(標高1600~1900メートル)まで足を延ばすと良い。背後に迫る八ヶ岳連峰を含めて、それこそ360度のパノラマが楽しめる。いまの時季もそこは、お花畑として開放されているが、もちろんその日はとてもそこまで足を延ばす元気などなく、美し森頂上のベンチに腰を下ろしたまま、身体が言うことを聞くうちに、もう一度滑りに行きたいものだなあ...などと語り合って、家族中で遊んだ往時を偲んだ。

長男も帰る日、世話になりっ放しではナンだからと言うので、彼の奢りで外でのランチ。高原ホテルにしようか、ロックかハットウォルデンまで行こうかとも思ったが、近場で気楽なところがいいと、清泉寮のファームショップのカフェへ。ここは、ソフトクリームの行列も本館ほどではなく、カフェはいつ行ってもすぐに座れるので、夏の清里ではチョッとした食事の穴場。自家栽培の野菜と自家製のソーセージ・乳製品などをふんだんに使ったカレーやパスタ、天然酵母のパンでつくるサンドイッチやホットドッグなどの軽食、そしてジャージー牛乳や有機栽培コーヒーなどのドリンクバーが、気軽でしかも美味しい。
そうこうしてその日も暮れ、最後のゲスト長男を送り出すと、やっと、2人と1匹だけの日常の静寂が戻ったが、翌日はもう横浜に帰る日。この数日間は、自分も何もしないでいたわけではなく、テレビアンテナの調査に来てくれた「デジサポ山梨」のスタッフに対応したり、刈払い機を振るって横庭のかなりの部分の笹を刈ったりしたし、夫婦ともあまり休む暇もなく過ごしたが、しかしそれはそれで心休まる思いでもあったような楽しい日々だった。でもさすがに、自分はまだしも家内は疲労困憊で、“孫は(だけではなく子供も)来てよし帰ってよし”を実感した。こういうことは、しょっちゅうではなく、いろいろな意味で“たまーに”が宜しいようで...。

次に行くのは月末あたりになりそうだが、そのころ森では、もう、初秋の風が立ち始めているかもしれない。

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コメント

今年も山荘にいらっしゃったのですね。
自分もよく家族と清泉寮に行くので、
親しみを感じながら読ませていただきました。
お孫さんはモズクが好きなんですね〜
グルメな子に育ちそうですね(笑)
自分は今年、南アルプスの甲斐駒ケ岳に登ってきました。

投稿: RJ | 2011年8月22日 (月) 11時26分

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