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2009年7月27日 (月)

マイ・ブログ

ブログを始めてから、もう3年と7ヵ月経った。ほぼ週一ペースなので、約180回になる。周りの若い人たちの奨めと協力と励ましのお蔭で、いつの間にかここまで来ることができたが、コレって、けっこう続いている方なのだろうか?それともまだまだなのか?
元来躁鬱気質で、気分のいいときには快調に指が動くが、いつもそういうわけにも行かず、パソコンの前に座っても頭の中が一向にまとまらないことも多いという厄介な性分の自分としては、ともあれこれまでほとんどペースダウンもせずに続けて来られたのは、上出来ではなかったかと思っている。

何でいまさら、そんなことを言い出したかというと、このごろどうも、自分の考えや気持ちをそれなりに読める記事にまとめて、規則正しく毎週1回月曜日に更新することが、やや重荷に感じられるようになってきたからだ。
週刊誌に連載しているわけじゃなし、締め切りを守らないと大迷惑がかかる関係者がいるわけでもなし、自分がとりあえずそう決めているだけで、もっと気楽に考えてもいいはずなのだが、妙なところで几帳面というこれまた因果な性分のため、それができないでいる。

こんな独断偏見言いたい放題でも、楽しみとか、面白いとか、参考になるとか言って下さり、月曜の新ネタを待っておられるレギュラー読者の方も、数多くはないけれども存在するので、いい加減に流しては申し訳ないと、ツイ、一回一回に力が入ってしまうのだ。
あれこれネタの吟味をしていて1週間何も決められずに悶々としたり、周到に時間をとって書き始めたのはいいがどうも自分でも気に入らなくて途中で書き直したりで、日曜の夜半になってやっとメドがつくということも再々ある。

たかがブログ...その日の出来事についての素直な感想や、そのときどきの気分などを、思いつくままに書きとどめればいいだけで、そんなに堅苦しく考える必要はどこにもないだろうとお思いの方が多いと思うが、自分はどうやら、ブログというものをカン違いし、必要以上に入れ込み過ぎていたらしい。
その点、肩の力を抜いて、しかしカンどころはしっかり押さえて、毎日楽々と写真入りで記事更新をしておられるブロガーの方々は、本来アナログ人間の自分などから見ると、感服すべき存在だ。自分のお気に入りに登録させてもらっている方々の中のお一人がそうで、その軽妙かつ才気煥発な文章からは、いつも元気をいただいている。

でも自分は、どうしてもそのようには書けないことに、いまさらながら気がついた。なまじ物書きの端くれとして、堅い専門書を何冊も書き、ビジネス紙・誌やウエブ上での長期連載を何本も手掛けてきたために、起承転結とか、首尾一貫とか、どうしてもかたちや構成を気にしてしまうのだ。そういう約束ごとなどあえて気にしない自由さにこそ、ブログという表現形式の面白さがあることをわかってはいながら...。
本ブログをスタートするにあたっても、自ら“何でもアリ”にしようと考えてこのようなタイトルにし、その通り自由奔放に書こうと思っていたのだが、いざ始めてみると、なかなか文字通り“気まま”には書けないもので、ネタはアッチコッチ飛びながらも、表現・内容には結構気を遣う結果になってしまった。

記名記事だから、理由や根拠のない無責任なことは書けないという、長年の印刷メディアへの寄稿で身に着いたセルフコントロール意識が自動的に作用して、書く前も書いた後も、チョッとした言葉遣いや用語についても裏付けを取り確認して、何度か推敲をしておかないと安心できなくなってしまったのだ。
特に、いま設けている4つのカテゴリーの一つ「マーケティング随論」は、自分の専門分野であり、期待して読んで下さっている方もいるはずと思えるだけに、基本的に月1回のペースを守るようにし、取り上げるテーマ選びから主張や提案のバックアップのために、資料の読み込みにもずいぶん時間をかけている。結果的に自分の勉強にもなるから、それはそれでいいのだが、こういうものは“随論”と言えるほど気楽には書けないものだと、後になって反省した。

些細なことだが、文体や一人称をどうするかも、いろいろ迷った。“俺”ではいい歳をして粗野な感じがするし、“僕”ではいまさら歯が浮くし、“ワシ”もちょっとイメージダウンにつながりかねない。“私”が普通なのかも知れないが何となく視点が主観的になるような気がして、ややアナクロっぽいけれども、より客観性がある呼び方のように思える“自分”を使うことにした。
文体も、ブログならば口語的・散文的なスタイルが適切だろうとは百も承知。他のウエブ連載などでは“デス、マス”調で書いたこともあったが、そのときはどうも自分をつくったような感じになって気に入らなかった。で、どうせ「気まま...」と銘打っているのだから、“上から目線”と言われようと、“ぶっきら棒”と思われようと構わないと、この文体で行くことにした。ときどき意識的に“ノリ突っ込み”や“自虐的表現”をして、雰囲気を和らげようという努力はしているが...。

そうそう、今回はブログ書きの楽屋話ではなくて、このごろ何だか重荷になってきたという話だったのに、それについては自分自身に原因があるとわかっているというところから横道に逸れたようだ。確かに、もっと気楽に考えれば良いのに、意識過剰になり過ぎて自分でハードルを高くし、問題をより難しくしていた。
声高に叫びたい主張や、共感を訴えたい心情があるわけではないが、長年の間に身に着いてしまった物書きの悲しい習性で、面白くもなんともない話よりは面白い話をして少しでもウケたい、何の参考にもならない情報よりは少しでも他人さまの参考になるような情報を発信して役に立ったと思われたい、などと意識するあまり、話がどんどん長く微細にわたるようになってしまったという面もある。

長文が必ずしも意を尽くせるわけではないとは、自分でも常日頃言っていることだが、この3年半の間に少しずつ、不必要なものを切り捨てる決断力が衰えて行ったのか、書こうと思うことを大胆に取捨選択できなくなって、だんだん話が長くなって行った。最初のころは、およそ3000字ほどでまとめていたものが、いまでは5000字、6000字になってしまうこともしばしばで、我ながら困ったものだと思っている。
だいたい、依頼されてエッセーでも執筆しているような気になって、なまじウケを狙ってツカミやオチに気を配り、余計な神経を使っているからそういうことになるのだろう。これを始めるにあたって「前口上」でも述べたように、自分のボケ防止のための文字通り“備忘ログ”のつもりだったものを、いつの間にか取り違えていたようだ。いや、ホントにボケてしまったのかも知れない。

でも、ブログを始めて良かったと思うこともいくつもある。一線から退いて久しいけれども、タマに顔を合わせた旧知・新知の業界人から“読んでますヨ”などと言ってもらえると素直に張り合いが出るし、何十年ぶりかで思いがけず旧友や親戚・知人などからコメントをもらったりすると、懐かしい気持ちで一杯になる。
意外な副産物としては、これが家族内掲示板として役立っているらしいこと。公私にいま一番忙しい年頃の倅や娘たちとの間では、ともすればたちまち1ヵ月、2ヵ月は音信が途絶えるが、どうやら自分が書くブログの内容から、親の近況を察しているようなのだ。そして望外の喜びといえば、こんな“気まま”な独り書きも好意的に受け止めてくださる、ご自身もブロガーである方とのご縁ができたことか。こうやって弱音を吐いている自分の励みと心の支えとして、永くご縁を保たせていただきたいものだと思っている。

ここまで書いてきて、今回こんなことをグタグタ言っているのは、どうやらこの暑さのせいで体力が消耗し、それに伴って気力も萎えてしまっているからかも知れないと思えてきた。昨年夏に清里へ引っ越す前も、もはや体力・気力の限界かと思うことがあったが、今年は新居の快適な環境の中で暮らしているにもかかわらず、同じようにシンドい。
度々ここでも報告してきた胃部内視鏡再検査の結果がやっと明日わかるが、遅々として進んでいない手術までのプロセスに対する心理的なフラストレーションも、それを助長していたかも知れない。

手術自体は大したことはないと思っているが、何しろその日どりが決まらないと、この暑いのに清里へ避難する予定も立てられない。明日になればいろいろなことが判明し、先の見通しがついてくるとは思うが、今年の夏はとかく何かと面倒になりそうだ。
で、言い難いけれども今回思い切って言っておかなければならなかったのは、これからはもしかしたら、いつものペースでの記事更新は難しくなるかも知れないということ。止めたりするつもりは毛頭ないが、間もなく、不規則な隔週あるいは月一回にペースダウンさせてもらうことになるかと思う。

いままでよく顔を見せてくれていた友人を、たまにしか迎えられなくなるようで、何やら淋しい気もするのだが...。

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コメント

久々のコメントです。
何につけても、無理せぬが肝要の時期に・・・。
月一のご登場ははなはだ寂しい・・・は私も。
月曜の朝のカンフル剤が切れてしまうわけですね。
・・・が、ご自分のペース維持が第一優先。
恋しがって一月もまた楽しきこととさせていただきます。

お体・・・何より大切に!!
術後等の経過報告は、気にさせていただいてますから・・・宜しくに。

投稿: まみ | 2009年7月27日 (月) 08時06分

久々のコメントです。

先ずは御自分の体に合わせてのブログ、月一ペースは寂しい宣言ですが、それも今は肝要な決断。

術後等の経過は心配しておりますので、報告アップくださいね。

では、次回月曜日のカンフル剤はおあずけとして・・・。
またの日の更新を楽しみに・・・。

投稿: まみ | 2009年7月27日 (月) 08時10分

師匠こんにちわ。お体は大丈夫ですか?
そうです、たかがブログでいいのだと思います。

何しろメディアが多いです。
私も最近また復活。師匠とおなじ(失礼・・・笑)気分によって書いたり書かなかったり、でも、ほんとに多い。
まともにやっていたら体が持たないってみんな気がつきはじめているような・・・・。

それにしても180回はすごいですね。

投稿: 弟子 | 2009年7月30日 (木) 18時04分

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