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2008年6月23日 (月)

地下鉄副都心線と渋谷駅東側・西側

この数年、フルタイムで通勤しなくなってからというものは、乗り降りまたは乗り換えをする主要駅周辺でかなり大がかりな工事をしていても、“何ができるのかな?いつまで続くのかな?”という程度に気にするだけで、細かいことにはあまり頓着しなくなってしまっていた。渋谷駅東側の地下でも、長いこと何かやっているようだ...とは思っていたが、いつも現場を通っていたわけでもないので、今年になって急にあちこちで話題になるまで、地下鉄副都心線の駅ができるということがあまりピンときていなかった。
それがいつの間にか進行して、ご存知のようについ先日、完成・開通したが、この路線は自分の日常の行動範囲と重なるところがほとんどないので、いずれそのうちに機会があるだろうと、今のところはまだ乗り急いでいない。

が、地下に新しくどんなものができたのかチョッと覗いて見たい、というもの好きな気持ちはあったので、実は先週末、仕事で八丁堀に行った帰りにわざわざ渋谷で下車して、チェックしてきた。いつもなら地下鉄銀座線を表参道で半蔵門線/田園都市線に乗り換えて、そのままあざみ野まで直行するところなのだが。
まったく予備知識がなく、銀座線を降りてからそこへ最短距離で行くには、どこを通ったら良いのか皆目見当がつかなかったので、とりあえず東横線寄りの改札口から出て、人の流れのままに宮益坂方面に向かったら、連絡通路橋を渡りきるちょっと手前に、地下直通のエレベーターがあった。上がってくるケージを待つ間、外に目を遣ると、旧東急文化会館跡が再開発工事の真っ最中。地下を深く掘って、まだ基礎工事の段階のようにも見えたが、同会館の解体後の状況を目にしたのは初めてだったので、昔日を知る者としてはいささかショッキングだった。適切なたとえではないかも知れないが、自分の中では、ニューヨークのグラウンド・ゼロ(9.11テロ事件の跡地)の、事件1~2年後の光景と重なった。

ところで1970年代の後半、勤務先のオフィスが宮益坂上にあったので、ここに建っていた東急文化会館には、けっこう足繁く訪れた思い出がある。
4階は味・値段ともまずまずのレストラン・フロア(というよりも食堂街)になっていて、5階には「三省堂書店」があり、昼食時にはよくハシゴをした。1階には洋菓子店の「ユーハイム」やフルーツパーラーの「西村」があって、仕事関係者や友人知人との待ち合わせによく使ったし、時たま、家族への土産なども買った。3階には「資生堂」(家内が結婚前に行っていたそうだ)と「文化理容室」(ミスターの行きつけの店だったらしい)という女性・男性のヘアサロンが入っており、2階は「鳩居堂」や「立田野」など銀座の名店ばかりが出店していた「特選街」というショッピング・アーケードになっていた。

この建物は、“文化会館”と名乗っていただけあって、「渋谷パンテオン」「渋谷東急1・2・3」(それぞれ1・5・6・地階)と、映画館が4館も入っており、今なら差し詰め“シネマ・コンプレックス”、当時でいえば “映画の殿堂”といったところだったが、なぜか自分は、ここで映画を見たという記憶があまりない。ただ、東横線のホームや宮益坂方面への連絡通路からよく見えていた、ビル正面入口上の、これら4館で上映中の映画の大看板は、いつも強烈なインパクトがあった。
屋上のドーム型屋根が、ある意味ではこの建物のシンボルだったが、その下8階がプラネタリウムだったことを知っている人も、今では数少ないかも知れない。その昔、沢山の良い子たちが先生に引率されて宇宙・星座の勉強にきていたが、若かりし頃の自分は、1~2度だけだったけれども、ここを密かに睡眠不足解消の場とさせてもらったことがある。

そんなことを回想しつつ、地階(B3?)でエレベーターを出たら、眼前には“駅ばなれ”(という表現があるかどうか知らないが)した空間が広がっていた。建築家の安藤忠雄氏が“地中の宇宙船”をイメージしてディザインしたとかで、よく見ると、丸みを帯びた天井や線路階から改札階までの大きな吹き抜けが、それを思わせないでもなかった。確かに、タテにもヨコにも十分な空間があり、エレベーターやエスカレーターの配置も行き届いていて、地下鉄駅というよりは最新の空港ロビーを思わせた。
いずれそのうちにと思っていたのだが、単純なもので、行き交う人の流れを見ていたら、だんだん眺めるだけでなく乗ってみようかという気にもなってきた。今度時間のあるとき、新宿3丁目まで行ってみようか。地下街好きとしては、伊勢丹と高島屋が地下でどうつながったのかに興味があるし、新宿での仕事はほとんど西新宿なので、東から西へ歩いてどう抜けられるようになったのかも知りたいから...。

帰り道。副都心線渋谷の改札口から半蔵門線/田園都市線渋谷の改札口まではそのまま地下を歩いて行けるというから、教えられたままに進んだら、フロアの高低差もあまりなく、思ったよりもズッと近かった。こんど家の方から来てこの線に乗り換えるときは、なまじ地上に出たりしないで、これと逆方向に、地下を歩くに限ると思った。
でも...と、フト考えた。渋谷は、東側だけでなくむしろ西側を、どげんかせんといかんと。地下鉄の乗り換え駅では、大手町なども難しい方だが、渋谷は迷路のようになっていてさらに難しい上にバリアだらけ。何しろ地下鉄銀座線が3階で、JR・京王井の頭線・東急東横線が2階、半蔵門線/田園都市線が地下3階と、鉄道が何本も重層・クロスしているので、乗り換えるにはもちろん、ハチ公口・玉川口・中央口・南口を出入りするにも、上がったり下がったりが大変。だいたいにおいて駅全体がパッチワークで巨大化してきたようなものだから、よほど慣れないとエレベーターやエスカレーターがどこにあるのかわからないし、階段だけのところも随所にある。弱者・高齢者にとってこれは、さぞかし辛いだろうと、自分もその立場に近づいてわかってきた。

JR、東京メトロ、東急、京王と、文字通り立場を異にする複数の電鉄会社が寄り集まっているわけだから、調整は一筋縄では行かないと思うが、何とかしないと、渋谷駅の西側は“疲れる街”ということで、大人が来なくなってしまうのではないだろうか?

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