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2007年5月 7日 (月)

iPodとマイ・ナツメロ

今年初めに古希祝いにと長男がプレゼントしてくれたiPod(極小モデルのnano)を楽しんでいる。外出する時は、文庫本と共に必携のアイテムだ。以前はカセットテープのウォークマンを携行していたが、重くて嵩張るし、テープの入れ替えや曲の頭出しの手間が煩わしくて、いつの間にか使わなくなってしまった。そのあとに出たMDウォークマンは、そのうちそのうちと思っていてとうとう手を出さず終い。携帯用CDプレーヤーも、買うには買ったがサイズが大き過ぎて、やはり持ち歩く気がしなかった。

そこへゆくと、このiPodは優れものだ。小さくて薄くて軽くて、胸ポケットに入れていてもまったく気にならない。おまけに、イヤフォンで聞いても十分に音が良い。電車の中などで目が疲れている時には、本を読まずに目を瞑ってiPodを聴いていると、芯から癒やされてくる気がするし、歩きながら聴くのも弾みがついていい。

iPodのことは発表されたときから名前だけは知っていたが、正直言って、音楽を楽しめるらしいということ以外にはほとんど無知で、アップル社の製品だからウィンドウズ・ユーザーには使えないのではないかなどと勝手に思い込んでいた。そのうち、長男が使って“あれはいい”と言っているのを聞いて、自分も使ってみたくなったが、録音や操作が難しいのではないかと思って、もうひとつ踏み切れなかった。が、そんなときにプレゼントの話があって、この機会にと思った。

現品を手にして、実感としてこれはいいと思った。他の音源から曲を取り込む手間がかかるのは、これまでの携帯式音楽プレーヤーと同じだが、iPodはプレーヤー本体の中にメモリーがあって、テープとかCDとかMDとかいう他の記録メディアを必要としない。音源の取り込み方も再生のし方も、教わってみると思いのほか簡単だった。
使用説明書を読むと、写真を取り込んでスライドショーを楽しんだり、メモやアドレス帳やカレンダーとして使ったり、ゲームをして遊んだり、いろいろなことができるらしいが、自分は専ら音楽を取り込んで聴くだけ。今のところ、それで十分だ。

音源は、アップル社のiTunes Storeからオンラインでも買えるということだが、まずは手持ちのCDを、アルバム単位で取り込んでいる。アルバム数で20枚くらい、曲数で350曲くらいになったが、まだ容量が半分近くも残っているので、あと2~300曲はいけそうで楽しみだ。
好きなアーティスト・曲でも、カセットテープや30センチLPのかたちで所有しているものは簡単に取り込めないわけだが、サテこれをどうするか。オンラインで買った方が楽かもしれないが、CDとしても持ちたいような気もするし...。

取り込んだCDは、エルビス・プレスリー、ナット・キング・コール、サラ・ヴォーン、ブレンダ・リー、エンゲルベルト・フンパーディンク、フリオ・イグレシアス、トリオ・ロスパンチョス、グラシェラ・スサーナ等のアーティスト・アルバムや、50・60・70年代のアメリカンポップス、カントリー&ウエスタン、同時代のハワイアン、ラテン、シャンソン、アルゼンチンタンゴなどのベスト・コレクションものがほとんど。例外的に、城之内ミサのアジアン・サウンドや、さだまさし、中島みゆきなども入れている。
何れこれに、今はテープやレコードでしか持っていないレイ・チャールズ、エラ・フィッツジェラルド、プラターズ、それからポール・モーリアなども加えるつもりだ。

自分は、かなりの音楽好きと自認してはいるが、特に何かのマニアというわけではなく、クラシックから演歌までクロスオーバーして、メロディーが美しくリズムが心地よい曲は何でも好きだ。
そういう曲の中には、特に意識的して覚え込んだものではなくて、時間と共にいつの間にか身体に沁み込んでしまった、いつ聴いてもリラックスできる曲があるが、そんな曲が聞こえてくると頭ではなくてハートが反応し、その曲に共有されている懐かしい日々の思い出が、過ぎた時間に濾過され美化されて蘇ってくる。

そういう効果をもたらす音楽をナツメロというのではないかと思うのだが、とすれば、このiPodに入っている曲のほとんどは、自分にとってのナツメロだ。
それも、考えてみると当然かもしれない。取り込んだCDはおおかた、ターミナル駅の構内などに出店している屋台のCDショップで衝動買いしたものばかり。道すがら、そこから流れる懐かしいサウンドに惹かれフト立ち止まり、欲しくても貧しくてなかなか買えなかったあの頃を思い出して、収録曲目を見ているうちにツイ感傷的になってしまったのだ。
あの頃の唄は、レコードは買えなくてもラジオや喫茶店や映画館で何度も何度も繰り返し聴いていたから、今でも自然に、ほとんどの曲の歌詞がスラスラと出てくる。

だからカラオケでも、若い連中に迎合して新曲を覚えたいとはチットも思わないが、旧いポピュラー・スタンダード・ナンバーを楽々と唄えるようになりたいとは思う。

で、今日も外を歩きながら、イヤフォンから聞こえるオリジナルに合わせて、周りには聞こえないように気兼ねしつつ、小声でナット・キング・コールを口ずさんでいる。

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コメント

こんにちは。
iPod便利ですよね。

iTunes Storeに抵抗があるようですが、
ご自分で取り込んだアーティスト名の横にある
矢印をクリックすると、
iTunes Store内のそのアーティストのページに飛べます。
例えばレイ・チャールズなら100曲はありますよ。

また、最近はサイテック「TCU-311D」のように
LPを直接mp3に変換する機械も出てきていますよね。

LP世代もポータブルで楽しむ時代なのかもしれませんね。

投稿: RJ | 2007年5月 8日 (火) 00時55分

 iPodをお楽しみとの事、CD派の自分には余り関心がありませんが、本屋さんで「iPodは何を変えたのか?」(スティーブン・レヴィー)という本があることに気づきました。なんでも「ランダムさ」をもったシャッフル機能がスゴイとか・・・。ご参考までに。

投稿: 川崎凡人 | 2007年5月13日 (日) 15時15分

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