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2007年3月19日 (月)

早春随想

今年もやっと、確定申告の手続きが済んだ。と言っても、書類作成に時間を費やし、届出のために税務署の窓口で長い行列に並んだのは専ら家内で、我々(自分とムッシュ)はその準備期間中は、ひたすら邪魔をしないよう、作業している家内を遠巻きにし、当日も、駐車した場所の近辺でウロウロしていただけなのだが...。
経理畑出身の家内にとって、この手の仕事は最も得意とするところの一つなので、それを良いことに任せっきりにしているが、さぞ大変だろうと思い、たまに“何か手伝おうか”と言ってはみる。だが、結局何の役に立つわけでもなく、そんなこんなで、もう30年以上。いつもほんとにご苦労さまでお蔭さまと、感謝するのみ。

例年、この届出をする時期は、戻ってくる家内を車外で待っている間、背中にポカポカと暖かい春の陽射しを感じていたものだが、今年はそうではなかった。何週間か前に一度、早々と春の到来を思わせるような日々が続いたが、このところまた、朝夕は身を切るような寒さで、日中も寒風が吹き荒び一向に気温が上がらず、冬に逆戻りした感さえある。2~3日前の朝などは、雪がチラついていた。
昨年の備忘ログを読み返してみると、ちょうど今頃は、庭の豊後梅・白木蓮・沈丁花などもまだ五分咲きで、春の来るのがいつもよりやや遅いかなという感じだったが、今年は早く来たかのような思わせぶりに誘われて、梅はだいぶ前に咲いて散り、木蓮と沈丁花も満開のピークを過ぎた。いつもは四月になってから開花するカリンやブルーベリーも、今にも咲き出しそうに花芽が膨れ上がったが、このところの寒さでそのまんま。

ムッシュと散歩に出かけるときも、もう春仕度でいいかと一時は思わせられて、気が早く衣替えをしたら、とんでもなかった。寒さのぶり返しで、一度は仕舞いこんだ冬物をまた取り出して着なおす破目に。家の中でも、もう暖房はあまり使わないで済むかと思っていたら、そうは行かなかった。近年とみに寒がりになった自分は、いまだに、起床・就寝時の着替えには暖房のスイッチを入れずにはいられないし、机に座って仕事をしているときは足温器を離せない。
やたらと鼻がムズムズしクシャミが出るが、これも、必ずしも花粉症のせいだけではなく、もしかしたらUターンしてきた寒さのためもあるかも知れない。どっちにしても、早く終わって欲しいものだが。

気象庁も、何を早まって、例年よりもだいぶ早い桜の開花日を宣言してしまったのだろう。そのせいで、桜祭りや花見などのイベントの計画が狂ってしまい、経済的にも思わぬ影響を蒙る商売や人々が出現しそうになったが、あの話は、その後どうなったのだろうか?この季節の足踏みで、結果オーライということになったのか?気象庁はミスでしたと頭を下げていたが、それにしても、とんだ人騒がせで罪作りなことだった。

ところで3月という月は、季節の変わり目だけではなくビジネスの変わり目でもあり、多くの企業で、新しい方針が打ち出され、それに伴って組織が変り、人事異動がある。もう自分自身は疾うに、それによって直接左右されることはなくなったが、関わりのある人々の消息を聞いて何がしかの感慨を覚えるのも、この時期の常だ。
今の自分自身にとっても3月は、12月とはまた違った意味で、年間の節目になっている。外部との関わりにおいて、何かが改まったり、始まったりすることが、間々あるからだろう。自分の1年は、2つのサイクルが少しずつズレて重なり合いながら進んでゆく。

話は変って、今春の新卒者は売り手市場とか、就職活動には苦労がなかったらしいが、長女が卒業した時は史上最悪の就職氷河期で、ずいぶん辛い思いをさせた記憶がある。現在、本人が幸せなら、それでいいのだが、昨今の景気のいい話を聞くと、今更言ってみてもどうしようもないけれども、その頃のことをフト思い出してしまう。
長男・次男も、会社の中では紛れもなく中堅といわれる年齢にさしかかっており、好まずとも、春を迎えるごとに、よりハードな役割に取り組むことを強いられる立場になっているのだろうが、それに押し流されず、一年一年を強く乗りきって行って欲しいと思う。健康にだけはくれぐれも留意して。自分も通ってきた道だけに、この時期になると、ひとしお、そんなことを思う。

ムッシュも、我が家に来てちょうど2年になる。年齢も6歳半ばになって、今や長男・次男に続く三男坊のような存在。すっかり言葉も通じるようになり信頼関係もでき、家内にも慈しまれて、まことに平穏な日々を送っているが、散歩の途中に街角で、ときどきフッと立ち止まり、心なしか遠くを見るような感じになることがある。
そんなときは、もしかしたら4歳まで育った街や以前可愛がってくれた人を思い出しているのかも知れないと、犬ながらいじらしくて、そっと見守ることにしている。“人生いろいろ”だが、“犬生”もいろいろ。我が街、我が家で、ズッと幸せに暮らして欲しい。

春を迎えるという時節柄か、これから花も咲き実も生る人たち(犬一匹を含む)のことを、あれこれ想ってしまった

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