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2007年1月16日 (火)

思えば遠くへ来たもんだ

突然ですが、“せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草”という三十一文字をご存知だろうか?自分と同年代の方ならたいていお分かりのはずだが、ブログ世代は知らない人が多いかも。なのに知っているとしたら、貴方はお若いのに奥床しい。
そう。ウィキペディアにも出ているが、これは、正月七日を祝う伝統行事「七草粥」に入れる、いわゆる“春の七草”を読み込んだ和歌だ。

七草粥は、最近は必ずしも各家庭での恒例にはなっていないらしいが、正月のご馳走とお神酒でやや疲れ気味の胃腸を休めて、不足しているビタミン類を補給しようという合理的な食習慣。我が家でも長年(たぶん所帯を持って以来ずっと)、この日の朝食にこれをいただいている。若いときには、サッパリし過ぎの感があってもの足りない気もしたが、歳を経て夫婦二人だけになった今では、その淡白さがかえって好ましい。

今年は、本来15日のはずの「成人の日」が前倒しになったので、翌8日は近所の公園内のグラウンドで、町内会が主催する“ドンド焼き”。午前10時半からだったので、ムッシュに朝の散歩をさせたあと、前の晩に外しておいた松飾りを持って、始まったばかりの会場へ行く。あまり風も強くなく、空気も乾燥していたので、山と積まれた門松や注連縄を呑み込んだ炎は、たちまち、やぐら状に組んだ長い笹竹の先端まで燃え上がった。
好天で暖かい日差しにも恵まれ、人出も多く、なんとなくまだ正月気分のまま、振る舞われていたミカンや甘酒をいただいて、しばらくの間ボーっと、その炎を眺めていた。

そして9日には、運転免許証の書き換えに地元の警察署へ。だいぶ時間がかかるかと思っていたら、昨年暮れに高齢者講習を終了していたのでビデオ講習を受けなくともよかったのと、ウィークデーだったため人が少なかったこともあって、あっけないほど早く手続き完了。30分もかからなかった。“こいつぁ~春から縁起がいい~わい”。

そしてまだ、正月行事は続く。11日は「鏡開き」で、オヤツにお汁粉が出た。和菓子好きの自分としては舌鼓を打って喜んだのだが、もっと大きなことで喜ばなくてはないらしい。

実は前日10日に、遂に“古稀”を迎えてしまった。でも、本当にもうそんなになったのか...というのが正直な気持ちで、自分としてはあまり実感が湧かない。50代から60代に入った時も何も変わらない気がしたし、今回も自意識としてはそう思いたいのだ。

ということで、気がつかないフリをしてさり気なくやり過ごそうとしていたのだが、この際、家族全員が集まって、何やら祝ってくれるのだという。別に何もしなくていいよと、再三辞退したのだが...。

発案し、お膳立てしてくれたのは、やはり家内。仕事や子育てで忙しい倅たちや娘は、普段なら全員のスケジュールを合わせるなどというのは不可能に近いのだが、さすが母親の号令一下、日曜の昼過ぎに、全員が近所の日本料理店に集合することに。

このごろは家庭料理がいちばんと、外で食べるのも専ら軽いものが多いが、たまには本格的な懐石料理もいいもんだ。ウム、ウム、美味しい美味しいと箸を進めているうちに、すっかり満腹・満足した。
お店からは、お祝いにと鯛の尾頭付きが出たし、家族のそれぞれからは、趣味用品、実用品、仕事用品、好物食品などのプレゼントをもらって、それはそれで大いに嬉しかったが、何よりも、久々に家族が一堂に会してゆっくり食事できたのが、ことのほか楽しかった。こんな雰囲気、何年ぶりになるだろうか。

翌日(すなわち昨日)もまた、嬉しいことがあった。以前住んでいた街で家族ぐるみのお付き合いをしていて、その後も欠かさず賀状を交換していたHさんと、実に21年ぶりに、横浜でランチをご一緒した。今年差し上げた自分の年賀状がきっかけでブログを読まれ、メールと電話をくださって、早速お会いすることになったのだ。
お互い白いものが増えた顔を見合わせ、あの頃のこと、この頃のこと、話は尽きなかったが、今度はぜひ、夫婦揃ってセカンドハウスを訪ね合いましょうと約束し、ほのぼのとした気持ちで帰途についた。

夕食をしながら、勝手にしみじみして、家内に話しかけた。“ここまでの歳月は数えてみるとけっこう長いけれど、アッという間だったような気もするね。”“何事もなかったわけではないが、まあまあ悪くない日々だったね。”...と。

すると、ピシャリ。“勝手にまとめないでください!良かったか悪かったかは、貴方ひとりで決めることじゃぁないでしょう!”(ハイ、その通りです。済みません。)

「海援隊」の唄ではないが、思えば遠くに来たもんだ。何だかんだ言っても、もうここまで来てしまったのだから、これからもひとつよろしくお願いしますョ。

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