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2006年9月21日 (木)

スズメバチの恐怖

先週末から今週半ばにかけて清里の山荘に行っていたが、18日に栃木県の那須で、高齢の(ッたって、自分もそう言われる年齢だが)女性が、70匹ものスズメバチの攻撃を受けて亡くなられたというニュースを聞いて、思わずゾッとした。自分も、14~5年前になるが山荘を建てたばかりのころ、実はスズメバチに刺されたことがある。

森の中の家は夏季になると、どんなに密閉していた積りでも、どこからともなく蟻が這い込んだり、虫が飛び込んだりしていて、久し振りに行ったときなどは、着いた早々に掃除をしなければならないということが多い。
あのときも、ちょうど今くらいの、夏も終わりかけたころだったが、明るいうちに着いて荷物を降ろし、サアちょっとその辺に散らかっている虫たちの残骸を掃除してしまおうかと、2階へ上がった。部屋ごとに換気扇があり、夏季の不在中は各室のドアを開けっ放しにしてあるため、廊下に、アブやハネムシが何匹も転がっていることがあるからだ。

案の定、ゴミに近い小さなヤツに混じって、体長2~3センチはあろうかというかなりの大物が2匹、仰向けに引っくり返っていた。黄色と黒のダンダラ縞模様の胴体で、今なら直ぐにスズメバチとわかるのだが、そのときは大きな山アブかと思った。クマンバチやミツバチ、アシナガバチなどはよく見知っていたのだが、スズメバチは、名前は聞いたことがあっても、実際に見たことがなかった。

田舎育ちで、ハチやアブに追いかけられたり刺されたりするのは子供のころの日常茶飯事だったので、特に警戒心も持たず、掃除機などを使わずにティッシュー・ペーパーを2枚重ねにしてそのままつまみ上げ直接ゴミ箱に捨てようとしたが、その時! 右人差指の先に、信じられない激痛が走った。

“チクリ”などというものではない。形容が難しいが、あまり切れ味の良くないナイフで“ザクリ”と切られたという感じで、さすがに大声を上げて飛び上がってしまった。その声に驚いて家内も飛んできたが、引っくり返ったままバタバタしているその虫と自分の指の傷口を見て、ただごとではないと判断、直ちに、最寄りの診療所や病院に電話をかけまくった。その間自分は、本能的に、指の第2関節あたりのところをギューッと押さえて、“毒があっても体中に回らないように”という積りの動作をしていた。傷口は長さ2センチ、深さは3ミリくらいで、出血はあまりなかったが、早くもズキンズキンと痛みだしていた。

幸い、隣町の長坂(現北杜市長坂町)にある山梨甲陽病院が対応してくれるというので、家内の運転で15キロあまりの道を飛ばしに飛ばし、20分ほどで到着。待機していた医師から検査を受けたら、人によっては致死の恐れもある毒の方は大丈夫だという。電話口でこちらの話を聞いてすぐにスズメバチとわかり、そのハチを持ってきてくださいと言われていたので提出したら、間違いなくそうだった。屋内に紛れ込んで出られなくなり、動けなくなって引っくり返っていたが、敵が来たと思い、最後の力を振り絞って一刺ししたのだろうとのこと。
この近辺にはよくあることで、毎年何人も病院に担ぎ込まれるが、そのうち一人二人は必ず命を落とすという話だった。恐ろしや。

自分の場合は、ハチが瀕死の状態だったので毒が弱かったのか、自分にまだ体力があったため毒を撥ねつけたのかわからない(自分の毒がハチの毒を制したという説もある)が、ともあれ大事に至らず、その場での解毒注射とその後にしばらく服用する薬だけで収まったのは幸いだった。
でも、これによって自分の体内にはスズメバチの毒に対するアレルギーができてしまったので、こんど刺されたら危ないと、医師におどかされた。そのとき以来、大型のハチには気をつけるようにしている。

森の暮らしでは仕方ないことだが、当節は市街地にもスズメバチが巣をつくるというから恐ろしい。自分の場合には、お向かいの山荘の前庭(といっても高木が文字通り林立しているのだが)の、一きわ太くて高いモミの木の大枝にバスケットボールのような巨大な巣が作られ、そこから、当方の庭に植えていた各種のハーブの花を狙ってハチが飛来していたことを、後で気付いた。“ブゥ~ン”という羽根音がすごいから、すぐにそれと知れるが、平地でも、たくさん花を咲かせているお宅はご用心を...。

今回山荘に行ってみたら、台風が近づいていたせいもあるのか、あまりカラリとは晴れ上がらず、最低気温が12度、最高でも19度で、気温の上では完全な秋だった。しかし、木々はまだ色づかず、夏の緑のままだった。ただ、9月になると庭にいつも必ず顔を出す、カラマツ林特有のきのこ、ハナイグチは、ちゃんとお約束の場所に数本生えていたので、味噌汁の実にして有難く頂戴した。美味だった。今度行ったときには、もっといろいろなキノコが味わえるようになっているに違いない。

特にどこかへ食事にも出かけなかったが、それなりに穏やかでまずまず楽しい数日を過ごした。ムッシュも、山荘通いにすっかり馴染んで、行き帰りの車中も森の中でも、自分なりにエンジョイしているようだ。

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