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2006年4月19日 (水)

美味しい話

前回に引き続き南イタリア旅行ネタで恐縮。実は、全行程を通じて食事が予想外に美味しかったので、それからいろいろなことが思い浮かび、どうしても書いておきたくなった。

若い頃は、外国での滞在が長期にわたっても、そんなにすぐに日本食が恋しくなるということはなかったが、この年齢になると普段の食事が和食主体になっているので、一週間や十日の外国旅行でも、現地に日本食レストランがあればすぐにそこへ行きたくなったり、スーツケースにそっとカップ麺を忍ばせて行ったりするようになる。
今回の旅行も、完全3食付きのツアーだったので、いくらイタリアン好きな私たちでも当然飽きが来るだろうと思って、家内と二人で1個ずつカップ麺を持って行ったが、とうとう開けずに持ち帰ってきた。単に満腹だったからではなく、毎食それなりに美味しく満足して、日本食的なものが特に欲しくならなかったからだ。

ミラノ風などの北イタリアの食事は、これまでに現地でも日本でも味わう機会が多く、それらを通じて自分なりにイタリアン・フードのイメージを持っていたのだが、今回、南に来て見て、その認識を新たにした。北の料理がけっこう味が濃い目なのに対して、南のそれは薄味なのである。トマト・ソースあるいはトマトそのものを使った料理は定番なのだが、ソースは色の割りに軽い味で、トマトそのものも野菜というよりはフルーティーだった。
そしてトマト・ソースだけでなく、アーモンドとバジルのソース、小海老とズッキーニのクリーム・ソース、シーフード・ソースなども、いずれもあっさりとした舌ざわりで、これらが各種のパスタ(ペンのかたちをしたペンネ、耳たぶのかたちのオレキェッティ、日本そば風のタグリオー二など)と相まって、絶妙な味のハーモニーを生み出していた。

と言っても、パスタはメイン・ディッシュではなく、たとえランチでもファースト・ディッシュで、セカンド・ディッシュとしてシチリア風のミート・ロールやカツレツや煮込みやフライ、そして魚介のグリルなどが出る。さらに必ず甘~いデザートが付いて、ほとんどの場合フルーツやサラダも付き、時にはスープも出る。
ドリンクは基本的に追加料金で、ワインやミネラルウォーターだけでなくコーヒーや紅茶も有料になることも。しかし、グラス・ワインを頼んでもジョッキ一杯に半端じゃない量のワインが出てくるのには度肝を抜かれ、水よりもワインの方が安いという話を実感した。

これだけの量の食事が日本で出てきたらとても食べきれるものではないが、風邪気味だったというのに、不思議と、ほぼ完食することができた。遺跡見学のためによく歩いたせいだろうか。オリーブ・オイルを使った料理だったからか、胃腸の調子も悪くならなかった。

これらの料理は、決して大都市の有名レストランのものというわけではなく、その土地なりの普通の店のものなのだが、他の国でのグループ・ツアーの食事ではなかなか味わえない、満足感のあるものだった。“食”を重視するお国柄のこと、イタリアではきっとどこで食べても美味しいのかも知れない。

ところで、家内とこの南イタリアの食事を楽しみながら、“この味は日本でもどこかで食べている覚えがあるね”という話になり、そのレストランのことが思い浮かんだ。
南イタリアの食事の話から始まったが、いくら美味しいと強調しても、誰もが簡単にちょくちょく南イタリアへ行くわけにはいかないだろうから、代わりにというわけでもないが、その味が楽しめる日本の店を、ぜひ紹介しておきたい。

ただ、そのレストランがあるのは、残念ながら東京や横浜ではない。山梨県の須玉町(最近町村合併して北杜市の一部になった)というところに、古い小学校を改築して博物館、温泉、食事・宿泊施設、地域物産販売所、ベーカリーなどを併合した「おいしい学校」という公営の施設があるが、その中の「ぼのボーノ」というイタリアン・レストランがそれだ。東京の代官山にある「カノビアーノ」というレストランのオーナー・シェフ、植竹隆正氏がプロデュースしているそうである。

私たちは、清里の山荘通いの行きか帰りに、ほぼ月1回、必ず立ち寄ってランチをとることにしており、山荘到着が夜になりそうな時には、ディナーをいただくこともあるが、いつ行っても、その味には満足させてもらえる。それでいて値段は非常にリーズナブル。特に、パスタまたはピッツァのランチ・セットがお薦めだ。
詳しいことは、上記に埋め込んだリンクをクリックしてホームページを参照して欲しいが、中央高速道を須玉インターで下りて15分ぐらい、国道141号線を清里方面に向い、途中右側に案内板の出ているところを右折すれば、後は道なりだ。
「おいしい学校」は、りんご畑に囲まれた山あいの平地にあり、晴れた日には北に八ヶ岳、南に甲斐駒ケ岳などの南アルプスの眺望がすばらしい。もと小学校だから校庭は桜で一杯だが、もうそろそろ散り始めているかもしれない。が、その代わり今は、りんごの花が真っ盛りかも...。
これからの行楽シーズン、そちらの方に行くことがあったら、ぜひ足を向けてみて欲しい。

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